嘘だまり

山門の飾り彫刻・八仙

2017年08月01日
井波瑞泉寺

瑞泉寺山門の中で
由緒書きに述べてある「中国民間伝承に登場する八人の仙人(八仙)が彫られた蟇股(蟇股前面の飾り彫刻)」を見る。 八仙は道教の仙人のなかでも代表的な存在であり、中華社会のいかなる階層の人にも受け入れられて信仰は厚い。ただ、日本での八仙といえば中国のものと違い、物語性を重視した人物、及び、内容へと変化している。日本における七福神のように

*   蟇股(かえるまた) 上部の梁の荷重を支えるために用いられる、かえるの股のように下方に開いた建築部材

 

伯牙仙人(はくが せんにん)
中国の周時代、琴の名人伯牙が、理解者である友人鍾子期(しょうしき)の死を嘆き、大切にしている琴の絃を断つという「知音(ちいん)」の故事に因む。八仙ではない


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Sosei Ranzou
  

呂洞賓仙人(りょどうひん せんにん)
中国の五代・宋初頃の仙人。背景は暗い霧に包まれた海。海面が割れ、逆立つ波間から龍が姿を現しています。その眼が見つめているのは、天翔ける龍。


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Sosei Ranzou
  

琴高仙人(きんこう せんにん)
琴高は中国周時代の仙人で趙の人、琴の名人として知られる。ある日、水に入って龍子を捕えると約し、約束の日に鯉に乗って水中より現れた。


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Sosei Ranzou
  

王子喬仙人(おうしきょう せんにん)
笙(しょう)という楽器を吹いて鳳凰(ほうおう)が鳴くような音を出すことができた。右側に音に引き寄せられた鳳凰が見える。白い鶴にまたがり雲中を飛んだという。


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Sosei Ranzou
  

鉄拐仙人(てっかい せんにん)
中国、隋代の仙人。兵法三十六計の一つ「借屍還魂」は鉄拐仙人の逸話をもとにした。そのときの、乞食が持っていた竹の杖を、仙術で鉄の杖に変えて持っている。


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Sosei Ranzou
  

張果仙人(ちょうか せんにん)
唐代の仙人。白いロバに乗って一日に数万里を移動し、休む時はロバを紙のように折りたたんで巾箱の中にしまい、乗る際には水を吹きかけてもとの姿に戻したという。しかし、日本においては、「巾箱」が「瓢箪」に、「白いロバ」が「駒」に変化して、「瓢箪から駒が出るの図」になった。左側に瓢箪から出た駒が見える。


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Sosei Ranzou
  

黄初平仙人(こうしょへい せんにん)
晋代中国の仙人。石を羊に変えた逸話から黄大仙と呼ばれ、「全ての願いを叶える」ご利益の有る神とされる。時間的・空間的な逸話を有するので浦島太郎の原形とも。


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Sosei Ranzou
  

蝦蟇仙人(がま せんにん)
正式にいえば八仙ではなく、しかも三足蝦蟇のところが普通の蝦蟇となっている。当時、日本においての蝦蟇仙人は、仙人の中でも特に人気があったという。


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Sosei Ranzou
  

編集後記
これらの彫刻が、後の井波彫刻発展へとつながった。これらの物語の題材は曳山彫刻にも見られるので、当時の世相の一端が伺える。
*   八仙について   独自の解釈のところもありますので、誤記が見られたらご一報ください


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