嘘だまり

ユネスコ登録「城端曳山祭り」

ユネスコ登録「城端曳山祭り」

国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)の総会で「山・鉾・屋台行事」全国18府県33件が一括登録され、南砺市では城端神明宮の曳山行事がユネスコの無形文化遺産登録に決定した。 国指定重要民俗文化財 城端曳山祭の起こりは、貞享二年(1685)に城端神明宮の社殿が再建された際に始まった祭といわれ、毎年 5月4日・5日に開催、3基の神輿を先導に獅子舞、釼鉾、傘鉾や四神旗が行列、庵屋台及び曳山がそれぞれ6基随行する。  ...

男たちが綴る曳山史

男たちが綴る曳山史

身命を賭して祭りを守った男たち今回「城端曳山史(以下曳山史と略す)」を紐解き、曳山をめぐる騒動に触れてみる。 城端駅から街中に向かう国道304号線が、大きく弧を描ききる手前に地蔵堂が有る。祀られているのは延命地蔵といい、地蔵堂の横に謂れが記してある。(下記写真)事件の発端、経過、結果を「曳山史」は各市史などを引用して詳しく述べているが、ここでは要約した内容とする。御車山の創始が慶長15年(1610)...

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ふるさと城端にて(1)

ふるさと城端にて(1)

翔一が城端を訪れ、いよいよ物語の舞台は城端に移る。先ずは物語の前に、城端の曳山、庵屋台の一部を紹介したいと思う。今回は出丸町の曳山、庵屋台。曳山に鎮座する御神像は布袋宝暦12年(1762年)、荒木和助の作弘化3年(1864年)小原治五右衛門改作と伝わる宵祭前の曳山と庵屋台 曳山の呼称は唐子山、高さ6.27m、総重量7.5トン庵屋台は切妻流れで数寄屋造り曳山に施された華麗な彫刻の一部曳山の車輪は外周に鉄輪が填まる。月...

ふるさと城端にて(2)

ふるさと城端にて(2)

小雪と庵唄 (2)の物語を始める前に、城端の曳山、庵屋台の一部を紹介いたします。2回目の今回は東下町の曳山、庵屋台曳山に鎮座する御神像は大黒天、安永3年(1774年)荒木和助の作神座の両脇には操り人形、左側が「ラッパを吹く人形」右側が「逆立ちかるわざ人形」両人形は明和2年(1765年)荒木和助の作曳山の呼称は東耀(とうよう)山、高さ5.91m、総重量6.7トン曳山に施された華麗な彫刻の一部曳山の車輪は外周に鉄輪が填まる...

ふるさと城端にて(3)

ふるさと城端にて(3)

小雪と庵唄 (3)の物語を始める前に、城端の曳山、庵屋台の一部を紹介いたします。3回目の今回は東上町の曳山、庵屋台。曳山に鎮座する御神像は寿老、安永2年(1773年)荒木和助の作曳山の呼称は鶴舞山、高さ6.51m、総重量8トン安永年間、小原治五右衛門の作(1772~1781)曳山の呼称に所以する「舞い鶴」の彫刻の数々曳山の車輪は外周に鉄輪が填まる。月の輪は二重で、他の山車の車輪よりも直径30㎝ほど大きい。本堅地黒蠟色塗で一...

ふるさと城端にて(4)

ふるさと城端にて(4)

小雪と庵唄 (4)の物語を始める前に、城端の曳山、庵屋台の一部を紹介いたします。4回目の今回は大工町の曳山、庵屋台。曳山に鎮座する御神像は中国・三国時代の蜀の武将関羽と周倉寛政8年(1796)荒木和助の作曳山の呼称は千枚分銅山、高さ6.34m、総重量7.5トン享保年間に作られた山車は明治31年(1898)の城端大火で類焼明治39年(1906年)浅野喜平・辰次郎の作曳山の車輪は外周に鉄輪が填まる。月の輪は二重で本堅地黒蠟色塗一重...

ふるさと城端にて(5)

ふるさと城端にて(5)

小雪と庵唄 (5)の物語を始める前に、城端の曳山の一部を紹介いたします。5回目の今回は西上町の曳山。庵屋台の写真は撮り損ねたので載せていない。曳山に鎮座する御神像は七福神の一つ恵比須寛政7年(1795)荒木和助の作釣竿に風折烏帽子、魚籠に鯛、恵比須の紋の「蔓柏」など、意匠を凝らしている宵祭前の曳山、 曳山の呼称は竹田山。高さ5.54m、総重量6.5トン安永年間(1772~1781)7代小原治五右衛門の作彫刻、金具などの装飾は...

ふるさと城端にて(6)

ふるさと城端にて(6)

小雪と庵唄 (6)の物語を始める前に、城端の曳山、庵屋台の一部を紹介いたします。6回目の今回は西下町の曳山、庵屋台。曳山に鎮座する御神像は堯王。享保元年(1716年)木屋仙人の作明和3年(1766年)荒木和助、木屋儀右衛門、木屋九平の三人により修復、城端の曳山人形の中で最古のもの神座に向かって左側の脇座に「唱天徳」の三文字旗 宵祭前の曳山、曳山の呼称は諫鼓山、高さ6.18m、総重量7トン享保年間(1716~1736年)の作を...

幻が消えるとき(2)

幻が消えるとき(2)

「あなたから離れたいと思ったことが何度もある」 翔一は、ひんやりとする風に首筋を撫でられた気がして身震いした。「だから会いたくなかった?……」 小雪は「そうだ」とも、「違う」とも言わない。思いもしない胸の内を明かされて、翔一は悄然となった。「そのあなたに、私と母が会ったことを養母に告げ口されてからというもの、養母の干渉は異常なくらいに激しくなった。その時から私と母は地獄に突き落とされたようなもの。告...

幻が消えるとき(7)

幻が消えるとき(7)

「罪を犯してまで我が子を取り戻したというのに、あの日の出来ごとは、幼い体に随分と負担になったようね」 小雪はやるせなげにため息をつく。「結局は養母ははがあの子を無理やり連れていってしまった。すぐにも、あの子の後を追いかけたかったけれど、母が聞かせてくれた曳山祭りだけはどうしても見たかった。その願いを叶えた今、祭を見られなかったあの子に会って、曳山の話しを聞かせてあげたい」 翔一の感情を支配する脳は...

幻が消えるとき(旅立ち)

幻が消えるとき(旅立ち)

旅立ち 小雪を訪ねて、城端を訪れてから早くも三か月が過ぎた。その間、城端に心を惹かれた翔一は会社に退職届を出し、城端へ移り住む意思を父に伝えた。「城端に移り住むための準備はすでに整っている」 父は即答する。「私もこの家を出て美雪や孫の墓守をするつもりで、移り住む準備を進めていた。母さんも一人だと寂しいだろうから、遺骨を分骨してもらうことにしよう」 期せずして、父子で城端の住人となった。 翔一はその...