嘘だまり

秋景色の城端ダム

秋景色の城端ダム

森の中に佇む城端ダムの姿 Sosei Ranzou   湖面に迫った崖に見える秋景色 Sosei Ranzou   鳥の鳴き声さえ聞こえぬ静かな湖面 Sosei Ranzou  ...

桜ヶ池を巡る秋景色(1)

桜ヶ池を巡る秋景色(1)

桜ヶ池(さくらがいけ)桜ヶ池は富山県南砺市西原にあるため池で、2010年(平成22年)3月25日に農林水産省のため池百選に選定された。富山県の県定公園指定(場所は東海北陸自動車道城端サービスエリアに程近い) こちらでも秋が進んでいますRanzou 11/10/2016   えん堤から見た、管理棟を含めた秋景色Ranzou 11/10/2016   煙突から立ち上る煙が何とものどか、朝晩はめっきり冷え込むようになったRanzou 11/10/201...

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かいこ(10)

需要に応じて指導所が創設されたものの、城端(現 富山県南砺市城端)に立地する工場ではすでに、1930年(昭和5年)から人絹を使った織物生産が始まり、指導所が出来た三年後の1956年(昭和31年)には、当時、合成繊維の中でも画期的といわれたナイロンを使って織物生産を始めている。 十三年後の情勢を知る翔梧は、正絹で賑わった城端が戦中戦後には人絹で賑わい、その後、合成繊維の時代をまい進することは知っている...

かいこ(11)

かいこ(11)

城端から五箇山の平村(現、富山県南砺市平村)までは、1970年(昭和45年)に国道となる304号線を使う。この道路は1973年(昭和48年)にアスファルト舗装になっても依然として曲がりくねって狭く、前方から車が来てもすれ違いのできない所が何か所か残った。酷こく道どうからの脱却は1984年の五箇山トンネル開通まで待たねばならない。 だが国道に昇格する前の、この事故が起きた頃はもっと深刻だった。中でも、城...

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かいこ(12)

人喰い谷を通る時は誰もが慎重な運転をするので、今まで重大事故は起きていない。それが今回、「2名の乗った車が谷に転落」、という最悪の事故発生で地元は大変な騒ぎになった。すぐに救助隊が編成され、慌ただしく次々と現場に向かうサイレンの音が広くはない町を揺るがした。  救出に駆り出された人達は現場に到着すると次々に命綱を頼りに急峻な崖を下りた。時折、濃いモヤが薄らげば、黄泉の国へ誘うように深い谷底が顔を覗...

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かいこ(16)

さりげなく話してキセルの吸い口をくわえ、煙草に火をつけた。緑陰に紫煙と香りが漂う。  先ほど翔梧は翔一から、「間に合わなくて蚕は全滅だった」と聞いているので、耳新しい話しではない。 「時間的に間に合わなかったということやね」  翔一が北さんの話しを確認した。 「そうやなくて……、使えないものやった、という意味ながやちゃ」 「えっ、ど、どういうこと?」  翔一、翔梧が同時に声を上げた。 「その……」  ...

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かいこ(17)

翔梧の心を覗くかのように目つき鋭く底意地の悪い顔付きをして、「俺が夢の続きを見せてやる」と言つた「あの男」も、「北さん」でいる限り理不尽な話を持ち出したりはしないだろう、と翔梧は思った。  一方、北さん越しにいる翔一は何を思っているのか、何もない一点を見据えたまま。  その頃の若い夫婦の思いを代弁するかのように、北さんの話は熱を帯びた。 「戦後の物不足が続いていた頃で生活は楽でなかったがやけど、夢...

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かいこ(18)

当時の日本は朝鮮戦争後に起きた特需ブームで、1954年(昭和29年)頃の生糸生産量が、人絹よりも正絹が主体で最盛期だった昭和15年以前の45%近くまで盛り返した。  需要を見越して城端の地では1953年に蚕業技術指導所を創設したものの、すでに近辺の織物工場に至っては安定した品質を得られる合繊繊維が主体となり、農業基本法に基づく圃場整備が始まって、農家は収益の高い米作りに移行、人手は賃金が安定して得られる...

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かいこ(19)

北さんは、「お父さんとお母さんは失意のまま帰路についた」と話しを接ぐ。 「日中でさえも薄暗い森の中の道を、さ迷ったと思うほど中間地点の細尾峠に着くまでの道のりは長く、待ち望んだ城端の村落が山の間から見えるようになっても、どんよりとした疲れが体の奥底に沈んだままで消えることがなかったがや」  翔梧の頭の中に、どうしょうもなく後悔に苛さいなまれる父の姿が浮かんだ。  北さんの話しは間違っていないだろう...

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かいこ(21)

疑問を発した翔一に、北さんは悠然ゆうぜんと答えた。 「いや、事故が起きるまでをつぶさに知るものはいたがや」 「誰なんです、その人は」  翔梧は勢い込んで聞いた。 「人と言うよりも一頭と言った方がいいだろう」 「まさか……、蚕が?」  翔一と翔梧は口をそろえて北さんを見た。 「何も驚くことは無い、我が子のような蚕が付き添っていたがやから、全てを知るのは当然やちゃ」  翔梧の背筋に冷たいものが走り、この...

ユネスコ登録「城端曳山祭り」

ユネスコ登録「城端曳山祭り」

国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)の総会で「山・鉾・屋台行事」全国18府県33件が一括登録され、南砺市では城端神明宮の曳山行事がユネスコの無形文化遺産登録に決定した。 国指定重要民俗文化財 城端曳山祭の起こりは、貞享二年(1685)に城端神明宮の社殿が再建された際に始まった祭といわれ、毎年 5月4日・5日に開催、3基の神輿を先導に獅子舞、釼鉾、傘鉾や四神旗が行列、庵屋台及び曳山がそれぞれ6基随行する。  ...

かいこ(24)

かいこ(24)

翔梧を十三年前という過去へ引きずり込んだ、「あの男」の姿が浮かんだ。 北さんから戻った「あの男」は翔一・翔梧の兄弟に告げた。 「蚕の魂は翌年、九年目の繭を破り人魂を宿して九界へ戻る」  もはや先ほどのような朴訥さは見られず、独特の訛も今は失せ、北さんとはほど遠い雰囲気だ。 「会った最初に言った、話しておきたい内容というのは、蚕が九界に戻った後のことについてなんだ」  遠くから切れぎれに聞こえる車の...

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